取られることを考える。その先のことは

恋人を取られる妄想をしては勝手に傷ついてる。
同棲しようと口約束して仕事を辞めた私、いつか本当にしようと言ってくれた。でも今はきっとそんなことわすれちゃったんだよきっと。
私のいない職場。快適だろうか。そうだよな、嫉妬深い私の目がない職場はさぞ居やすいだろう。可愛い後輩達。明るい同期達。親しみのある同僚達。私に飽きた恋人氏は私の存在を消して暇な時間は会社の人間に傾倒していく。
いつしか嫌味を言い合える可愛い年下の女の子と二人きりでご飯を食べに行く。私にそうしてくれたように。少しずつ確実に距離を縮める。休みの日も会うようになる。楽しい会社。楽しい仕事終わり。楽しい休み。
そうして時はやってきて唇を、肌を重ねる二人。関係がバレずに過ごす日々。しかしいつしか私は見つける。暴く。それで、それで………それで?
と、ここまで考える。いつもそう、最悪の事態を考える。でもその先が考えられない。
今までは死のうと思っていたけど、最近になって私は別に彼がいなくても生きていけるんじゃないか?とも思うようになった。なんの確証もないただの強がりなのに。
結末が曖昧なまま妄想は終わる。そうしてまた発作的にいつしか妄想する。繰り返す。
私は、そうしたら、どうするの。
一番の願いは、そうならないことだ。